南海トラフ巨大地震の予測は誤報!?その真実とは

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南海トラフ巨大地震の予測は誤報!?その真実とは

2020年から30年以内に南海トラフ大地震が起きるって知っていましたか?
これは政府によって公式に発表されており、被害想定は東日本大震災をはるかに超えると試算されています。

この記事では、その予測は正しいのか?様々な視点から真相を解明していきます。
最後まで読むことで、南海トラフ地震についてフラットな目線からの真実を知ることができます。

南海トラフ地震とは

南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけての海底プレート境界を震源域として、過去に繰り返し発生してきた大規模地震です。
この南海トラフ地震の過去の被害や被害想定などについて詳しく解説していきます。

発生メカニズムと過去の被害

まずは、南海トラフ地震の発生メカニズムを解説します。
南海トラフ地震は、フィリピン海プレートとユーラシアプレートが沈み込み、プレート境界に巨大な断層が形成されています。この断層がずれ動くことで発生するのが南海トラフ地震です。

次に南海トラフでは過去にも、以下のような被害が発生しています。

出典:地震本部 政府 地震調査研究推進本部|南海トラフで発生する地震
西暦和暦地震名被害
684年白鳳白鳳地震畿内を中心に被害
887年仁和仁和地震畿内を中心に被害
1096年永長永長地震東海地方を中心に被害
1099年康和康和地震南海道地方を中心に被害
1361年正平正平地震東海地方と南海道地方で被害
1498年明応明応地震東海地方を中心に被害
1605年慶長慶長地震東海地方で被害
1707年宝永宝永地震東海地方と南海道地方で被害
1854年安政安政東海地震東海地方で被害
1854年安政安政南海地震南海道地方で被害
1944年昭和昭和東南海地震東海地方で被害
1946年昭和昭和南海地震南海道地方で被害
参考:地震本部 政府 地震調査研究推進本部|南海トラフで発生する地震
※地震の規模や被害については、資料によって異なる場合があります。

南海トラフ地震の恐怖

南海トラフ地震の恐ろしさは、今後起こるであろう巨大津波の発生にあります。
最大30メートルを超える津波が襲来し、沿岸部を中心に甚大な被害をもたらすと想定されているからです。
さらに、地震によって地盤が液状化し、建基が損なわれる被害も広範囲に発生する可能性があります。

また、交通機関や電力、通信などのライフラインが寸断され、社会機能が大きく麻痺する恐れも。
これらの被害は、人命だけでなく、経済活動にも大きな打撃を与えるとされています。

嘘だった⁉政府発表の南海トラフ巨大地震の発生確率

2011年の東日本大震災をきっかけに、南海トラフ地震への関心が高まりました。
政府は南海トラフ地震が30年以内に発生する確率を70〜80%と公表し、国民に警戒を呼びかけました。
しかし、この確率に対して疑問を唱える声も上がっています。
その地震予測について深堀していきます。

政府発表「30年以内に70~80%」の衝撃

2014年3月、政府の地震調査研究推進本部は、南海トラフ地震の長期評価結果を公表しました。
この結果によると、南海トラフ地震が今後30年以内に発生する確率は70〜80%と評価されました。
これは、非常に高い確率であり、南海トラフ地震が近い将来発生する可能性が高いことを意味します。
以下の図は地震の被害を想定した震度最大値の分布です。

出典:国土交通省|巨大地震のリスク

これらの発表は、大きな衝撃を与えました。
多くの人が、南海トラフ地震がいつ起こるか分からないという不安を抱き、防災対策を強化するようになりました。

防災意識を高めさせるための嘘

今後30年以内に発生する70〜80%の確率に対して、科学的な根拠が十分ではないという批判があります。
問題点は、確率算出に用いられた手法にあります。

政府は、過去の地震発生記録と地殻変動の観測データなどを基に、統計的な手法を用いて確率を算出しました。
しかし、この手法は、過去のデータに基づいているため、将来の地震発生を正確に予測することはできません。
また、地殻変動の観測データは、必ずしも地震発生と直接的に関連しているわけではありません。

さらに、政府は確率算出のプロセスを詳細に公開していないため、透明性に欠けるとの指摘もあります。
これらの問題点から、政府発表の確率は鵜呑みにできないという声が出ています。

最新の研究結果で明らかに!真実の確率とは?

2023年、東京大学などの研究チームは、南海トラフ地震の発生確率を再評価する研究結果を発表しました。
以下が研究データの発表ポイントを抜粋した内容です。

・南海トラフ沈み込み帯で発生する巨大地震(南海トラフ地震)について、巨大地震が発生した後に別の巨大地震(後発地震)が発生する確率を算出した。 
・ 1 週間以内に後発地震が発生する確率は約 2%〜77%、平時の約 100〜3,600 倍 と算出された。 
・ 後発地震の発生予測には大きな不確実性が伴うこと、世界の他地域と比べて 南海トラフ地域の巨大地震連発発生確率が大きい可能性があることを定量的に示した。

引用:南海トラフ巨大地震が連続発生する確率を算出

この研究では、南海トラフのプレート運動速度や過去の地震発生間隔などを従来の評価よりも高めに設定した結果、1 週間以内に後発地震が発生する確率は約 2%〜77%、平時の約 100〜3,600 倍と算出されました。

これらの研究結果は、南海トラフ地震の発生確率が従来の評価よりも高い可能性を示唆しています。
主にこの「後発地震の発生予測には大きな不確実性が伴うこと」、「世界の他の地域と比べて 南海トラフ地域の巨大地震連発発生確率が大きい可能性があること」の2点を定量的に示せた結果が高く評価されています。
政府の地震調査委員会は、今後これらの研究成果も踏まえ、南海トラフ地震の発生確率を再評価していく予定です。

参考:南海トラフ巨大地震が連続発生する確率を算出

南海トラフ地震予測の誤解

南海トラフ地震に関する「嘘」とは、必ずしも意図的に作り上げられた虚偽情報とは限りません。
中には、科学的な根拠に基づいていない情報や、誤解を招くような表現などが含まれている場合があります。
ここでは南海トラフ地震に関する誤った情報をいくつか紹介します。

  • 南海トラフ地震は必ず30年以内に発生する
  • 南海トラフ地震は必ず巨大地震になる
  • 南海トラフ地震は必ず津波が発生する
  • 南海トラフ地震は予知できる
  • 南海トラフ地震は政府が隠している

南海トラフ地震は必ず30年以内に発生する

政府の地震調査研究推進本部は、南海トラフ地震が今後30年以内に発生する確率を70〜80%と評価しています。
しかし、これはあくまでも確率であり、必ず発生するという意味ではありません。
地震の発生は確率論的な現象であり、いつ、どこで、どのくらいの規模の地震が発生するかは、断定することはできません。
南海トラフ地震が30年以内に発生しない可能性も、もちろん存在します。

南海トラフ地震は必ず巨大地震になる

南海トラフ地震は、過去にも繰り返し発生してきた大規模地震です。
しかし、全ての南海トラフ地震が巨大地震になるわけではありません。
南海トラフ地震には、様々な規模の地震があります。
中には、それほど大きな被害を出さない小規模な地震も発生します。

南海トラフ地震は必ず津波が発生する

南海トラフ地震では必ず津波が発生すると思っている人もいるでしょう。
確かに、南海トラフ地震が発生した場合、大きな津波が発生する可能性があります。

しかし、全ての南海トラフ地震が津波を伴うわけではありません。
津波の発生には、地震の規模や発生場所、海底地形などの様々な条件が関係します。
南海トラフ地震が発生しても、必ずしも大きな津波が発生するとは限りません。

南海トラフ地震は予知できる

新聞やニュース、テレビなどでは地震を予知する類の情報が溢れています。
しかし地震の予知は、現在の科学技術では不可能です。
南海トラフ地震も例外ではありません。
地震の発生メカニズムはまだ完全には解明されておらず、地震の発生を確実に予測できる方法はありません。

南海トラフ地震は政府が隠している

ちまたでは、南海トラフ地震は「意図的に操作されている」「政府が隠している」などと言われています。
しかし政府は、南海トラフ地震に関する情報を積極的に公開しています。
地震調査研究推進本部のホームページでは、南海トラフ地震に関する様々な情報を確認することが可能です。

また、政府は自治体と連携して、南海トラフ地震への防災対策を推進しています。

的中させた東日本大震災の真相は?

漫画家・イラストレーターのたつき諒氏は、自身の夢を記録した「夢日記」に基づき、東日本大震災や南海トラフ地震などの大災害の発生を予言したことで知られています。
では「東日本大震災」「南海トラフ地震」それぞれの予言を解説します。

東日本大震災

たつき諒氏は、1999年に出版した漫画『私が見た未来』の中で、東日本大震災を彷彿とさせる大災害を予言していました。具体的には、以下のような内容が記されています。

  • 巨大地震が発生し、東京湾岸部が壊滅的な被害を受ける
  • 津波が襲来し、多くの犠牲者が出る
  • 首都機能が麻痺し、社会が混乱に陥る

東日本大震災発生後、たつき諒氏の予言は注目を集め、多くのメディアで取り上げられました。たつき諒氏自身も、自身の予言についてテレビや雑誌などでインタビューに応えています。

南海トラフ地震

たつき諒氏は、南海トラフ地震についても、2025年7月に発生する大災害を予言しています。具体的には、以下のような内容が記されています。

  • 東日本大震災の3倍の高さの津波が発生する
  • 日本列島の3分の1から4分の1が津波に飲み込まれる
  • 大規模な火災が発生する

たつき諒氏の予言は、科学的に検証されたものではありません。しかし、東日本大震災の的中によって、その予言に対する関心は高まっています。

たつき諒氏の予言へ批判の声

たつき諒氏の予言に対しては、批判的な意見も存在します。
主な批判としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 予言の内容が曖昧で、解釈の余地が多い
  • 過去の地震などの自然災害を基に創作した可能性がある
  • 数打てば当たるだけで、予知能力があるとは言い切れない

たつき諒氏の予言へ支持する声

たつき諒氏の予言は、科学的に検証されたものではありませんが、東日本大震災の的中によって、その予言に対する関心は高まっています。
支持する声としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 東日本大震災を彷彿とさせる大災害を予言していたことが、実際に的中しているため予知能力の証拠だ
  • 東日本大震災以外にも、過去の台風や地震などの災害を的中させている

信じるか信じないかはあなた次第です。

まとめ:南海トラフ地震の予測はお金になる

今回は、南海トラフ地震の予測について解説しました。

  • 必要以上に不安を煽っている
  • 防災グッズを買わせようとしている
  • 政府は地震を操作している

などと憶測は数多く存在します。
とはいえ、ここ日本は地震大国として知られています。
過去に何度の地震や津波で多大な被害に遭いました。
不安を煽るつもりはありませんが、「備えあれば患いなしなし」ということもあります。
最低限の備えはやっておくべきだと思います。

具体的には以下のような対策があります。

  • 自分が住んでいる地域のハザードマップを確認
  • 避難に必要なものを準備する
  • 家族との連絡方法を決めておく

とはいえ、南海トラフ地震は「来るかもしれない」し、「来ないかもしれない」
地震の予測については不確実性が高いことを認識いただければ、幸いです。

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