フェイク情報に惑わされないための
10のポイント
AI時代の到来とともに、私たちはますますデジタル情報に触れる機会が増えています。しかし、その一方で、情報の信憑性を見極める難しさも増しています。いわゆる『フェイクニュース』や偽情報が溢れる中、真実と虚偽を見分ける鋭い目が求められます。本コンテンツでは、そんな時代の中で、あなたが信頼できる情報を見抜く「フェイク情報に惑わされないための10のポイント」をお教えします。AIの進化と共に生まれる新たな挑戦に備えて、情報リテラシーを高め、デジタル世界での自信をつけましょう。
1. 出典を確認する
「出典」とは、レポートや論文、記事を作成する際に、引用した文章の元となった文献を指します。 本文中に誰かの書籍や論文の一部を抜粋する、他の方の研究結果を載せるなどした場合には、出典の記載が必要です。公式サイトや公共機関ではなく、一記者、一個人が発信している場合は特にその情報源がどこなのか、きちんと出典を明確にしているか、それが信頼できるかどうかを確認します。
あなたがすべきこと
出典が明確ではない、あるいは怪しいサイトからの情報は信用しない。
2. 著者を調査する
記事の著者が実在し、信頼できる背景を持っているかを確認します。
著者を調査する際には、以下のポイントに注目します。
- ソーシャルメディアや専門サイトでのプロフィール確認
- 過去の作品や経歴の検証
- 著者の信頼性や専門知識を示す公開された情報の検索
あなたがすべきこと
著者についてオンラインで調べ、信頼性を判断する。
3. 他の情報源で確認する
同じ情報が他の信頼できる情報源や複数の有名メディアでも報じられているかを確認します。
- 複数の信頼できるニュースサイトや専門家の意見を参照する
- ソーシャルメディアでの情報を検証し、公式な発信元や信頼性の高い情報源からの情報を確認する
- ファクトチェックサイトや信頼できるデータベースを活用し、情報の正確性を確かめる
- 個人の意見や主観的な情報ではなく、客観的な事実や公式発表を重視する
あなたがすべきこと
一つの情報源だけに頼らず、複数の情報源を確認する。
4. 日付と時刻を確認する
情報が最新のものであるか、時事性があるか、古い情報が現在の出来事のように報じられていないかを確認します。その情報が発信された日付と時刻を調べ、古い場合は前項の1〜3を行います。
あなたがすべきこと
情報の公開日や更新日を確認する。
5. サポートされる証拠を確認する
情報が事実に基づき、証拠やデータで支えられているかを確認します。
証拠を確認する方法:
- 信頼できる出所からの情報かどうかを確かめる。
- 複数の信頼できる情報源から同様の情報を得られるか確認する。
- 関連する専門家や専門機関の見解や分析を検討する。
- 画像や動画の信憑性を確認するために、オリジナルの文脈を調査する。
あなたがすべきこと
証拠が示されているか、その証拠の信頼性を検証する。
6. 感情的な言葉遣いを警戒する
概要: 感情的、あるいは煽るような言葉遣いがないかを確認します。
例: 極端な表現や感情に訴える表現。
あなたがすべきこと
客観的な情報提供に注目し、感情に訴える記事には慎重に。
7. 写真や動画を検証する
提供されている写真や動画が実際のものであるか、改ざんされていないかを確認します。
昨今、AIの台頭でフェイク写真や動画が簡単に作れる時代となりました。しかし実際のものでない場合、違和感が生じるものです。
たとえば
- 身体や頭など全体的に動きがなく固まりすぎている
- 同じ動きばかりしている
- 人物の手(形状、指の本数、肌の質感)
- 瞳の光の映り方、影の入り方
- しわが寄ったシャツの袖と肌の境目
- 質感や形状が本来と違う(毛髪、眼鏡、帽子、宝石類などの装飾品)
- 背景(特に窓や鏡、水面などの反射面がある場合、本来あるべきでない位置に光や影)
などが挙げられます。
それらを注意深くチェックしたとしても、技術は日々進歩しているため全てのフェイク写真や動画を見極めることは不可能だとも言われています。実際のものか検証するためのポイントは以下のとおりです。
- メタデータ確認: ファイル情報や撮影日時を確認し、整合性を確保する
- 逆検索: 画像検索エンジンを利用して、同じコンテンツが他で使用されていないか調査する
- エキスパート意見: 専門家や信頼性のあるファクトチェックサイトの意見を参照し複数の視点を確認する
あなたがすべきこと
興味深いコンテンツに出会ったら、一度冷静に立ち止まって考える。
8. 専門家の意見を探す
専門家の意見を得るには、信頼できる専門家や学者、専門機関のウェブサイトや学術論文を参照しましょう。専門家の肩書や専門分野を確認し、複数の情報源を比較することが重要です。さらに、専門家の意見が広く受け入れられているかどうかを確かめるために、他の専門家の見解や反応もチェックしましょう。
あなたがすべきこと
専門家の意見が含まれているか確認し、その専門家が信頼できるかを調べる。
9. 論理的一貫性を確認する
情報の主張や根拠が一貫しているかを見ます。事実と整合的か、矛盾がないかを確認しましょう。また、情報源や文脈も考慮し、偏りや隠れた意図がないかもチェックします。そして、論理的思考や客観性を持って判断することが重要です。
あなたがすべきこと
情報全体を通じて論理的一貫性が保たれているか検証する。
10. SNSでの共有前に考える
自分が得た情報をソーシャルメディアや不特定多数に見られるツールで情報を共有する前に、その信頼性を再度確認します。自分の解釈が全て正しいとは限らず、情報を読み違えている可能性もあります。まずは1〜9の項目を実行してみましょう。
あなたがすべきこと
情報の信頼性に自信が持てない場合は、発信・共有を控える。
まとめ
フェイク情報は、目新しく怒りや不安といった感情をあおる内容であったり、面白いネタでつい広めたくなってしまうことが多いため、事実のニュースの6倍も早く伝達すると言われています。また有名人や推しが発信しているからと言って、それが正確な情報とは限りません。信じたい・応援したい気持ちや自分事に捉えて心配や不安で焦ってしまう気持ち、目立ちたい・バズりたいなどの承認欲求や特別な本意はなくただなんとなく発信してしまうなどの行動が、多くの人たちに迷惑をかける結果に繋がりかねません。フェイク情報について学ぶ取り組みは各地で始まっており、中学校の授業でも実施されています。特に自身で判断ができない子どもには、大人がきちんとコミュニケーションしていくことが大切です。